ToxReplica

偽毒

 空が天青石の色をしていた。秋だなあと思う。
 薄い雲が太陽を覆うと良い感じに例の石に似てくるのだ。
 セレスタイトを好きになったきっかけは忘れた。空の青色に傾倒していた時期があったので、その名残かもしれない。

 意味に固執しているのは、世界ではなく私のほうなのかもしれない。観測者がいなくても世界は回るのだ、きっと。

 のぞむ希望がどこにもないのなら。爪が。

 PCとキーボードによる記述は、一次元的な記述にはとても合うのだが、マインドマップ書かせると2~3個輪っかができる(とりとめのない)ような記述はやはり紙が適していると思う。PCでも不可能ではない、が、セクションを移る際に勢いが削がれてしまう。キーボードによるショートカットを使いこなせばまた別なのかもしれない。

 追憶だけが色を持つ理由はいったいどこにある?
 思い起こすことが既に物語るという行為であるなら、わたしはどうすればいい?

 飽きっぽいのか何なのか、浅く広くさまざまな事に手を出しては放置している。
 そのせいで特技と言える事が余り無い。私のコンプレックスのうちのひとつだ。

 こんなふうに山も落ちも意味も無く文字を書き連ねていけば、なんだよ日記とか楽勝だん、と思えてくるのだが、「継続」が私にはとても縁遠い言葉である。